
今年になってから頻繁に『免疫力』ってキーワードがマスメディアを通じて大々的に取りあげられるようになりました。
そのキーワードに便乗するかのように、「〇〇を食べて免疫力UP!」とか「〇〇呼吸で免疫力を上げましょう!」などと商魂たくましい方々は今年の売れ筋は”免疫力UP”だ!と某国営放送まで便乗して大騒ぎをしております…
しかし、免疫力UPって何か良いこと有るんでしょうか?
免疫ってそもそも説明が難しいですし、一概に免疫って言っても『自然免疫』もあれば『獲得免疫』もあり、役割分担があります。
免疫って我々の身体のコントロール出来ない無意識・自動発動的『システム』部分なので、何かをしたから勝手に上がったり、都合よく下げたりも出来ないのです。
そもそも、免疫って上がり過ぎてしまうと、自分の身体を敵と判断して攻撃してしまう諸刃の剣でもあるのです。代表的なモノが『膠原病』や『関節リュウマチ』などと言われる病気です。
だからもし、皆さんの周りで『〇〇を行って免疫力をUPしましょう!』などと言っている人が居れば、モノを知らない怪しいヤツと認定してあげて下さい。
世の中はとかく『分かりやすく生きたい』と願う方で溢れています。
私のクライアントの中にも『免疫力をUPすればコロナにかからないですよね!』とか『筋肉を付ければ大丈夫ですよね?』『身体は柔らかい方が良いですよね!』などなど日常生活の中に沢山あります。
これらの心理は言い切ってもらうことでの心の安寧でしょうか。
人間とは不思議な生き物で、病名が分からず痛みや不快な症状に苛まれているときはドンドン悪くなるような心理状態に追い込まれます。
又しても本題から外れそうなので、元に戻しますと、どんなモノにおいてもそれだけをやっておけば後は大丈夫!何て事は存在しないのです。
健康法でもそうですが、このストレッチさえしておけばとか、この〇〇さえ食べておけば!もあり得ないって事です。
一番嫌がられる答えなのですが、究極の健康法はトータルバランスであり、『塩梅(あんばい)』なのです。
元々人間の身体はどちらにも行き過ぎないように、ホメオスタシスというリミッターが備わっています。
ですから残念なことに多少何かを食べたり、健康法をしたからと言って身体が変化するほど単純でもないのです。
究極の健康法はやはり昔から言われる、『腹八分』なのです。
行き過ぎない、かと言って少なくも無い、この絶妙なバランスこそが最高の健康法と言えるのではないでしょうか。
免疫を上げるのではなく、維持するために必要なのは『よく寝てバランスよく食べ、適度な運動をすること』が免疫システムを正常に維持するために必要な事なのです。
って書くと余りにも普通すぎて面白くないって言われそうですが、健康法って特に変わったことをするから良いわけではなく、毎日の当たり前のルーティンを粛々と出来るかどうかにかかるのです。
ですが、人間って以外にも当たり前の事を当たり前にやることが一番苦手なのです。ともすれば新しいモノに目を奪われ、そちらが素晴らしいモノに思えたり、変化のないルーティンに疑問を持ったりするものですが、以外と真髄は当たり前の中にあるものなのです。
向上は通常の積み重ねであることを今一度再認識する必要があるのではと思う今日この頃でした。。適当が一番!